<環境コンサル>静岡県海岸漂着ごみ調査~漂着ごみの実態把握と海洋ごみ対策支援~
背景
海岸漂着ごみは、景観の悪化だけでなく、生態系や漁業、観光資源への影響など、さまざまな課題を引き起こしています。
一方で、どのようなごみが、どの程度漂着しているのかを把握できていない地域も多く、効果的な回収計画や発生抑制対策の検討が難しいという課題があります。
静岡県においても、海岸漂着ごみの実態把握と今後の対策検討に向けた基礎資料の整備を目的として、漂着ごみ調査を実施しました。
調査概要
当社は静岡県より「令和7年度静岡県海岸漂着ごみ組成調査業務」を受託し、海岸漂着ごみの実態把握を目的として、2025年9月に沼津市富士海岸にて調査を実施しました。
調査では、対象海岸に調査区画を設定し、区画内の漂着ごみを回収・分類したうえで、ごみの種類ごとに個数・容量・重量を計測しました。
分類作業は、環境省が公表している「地方公共団体向け漂着ごみ組成調査ガイドライン(令和7年5月 第4版)」に基づいて実施しています。
また、調査結果を整理・分析することで、海岸ごとの漂着傾向や特徴を把握し、今後の海洋ごみ対策に活用できるデータとして取りまとめました。
調査結果
調査の結果、個数ベースではプラスチック類が最も多く確認され、その中でもポリ袋の割合が高いことが分かりました。
一方、容量および重量ベースでは自然物が最も多く、静岡県沿岸の特徴的な傾向が確認されました。個数と容量・重量で結果が異なる理由として、調査に用いたガイドラインでは、直径10cm未満かつ長さ1m未満の自然物については個数を計上しないルールが採用されていることが挙げられます。そのため、自然物は重量には大きく影響する一方で、個数には反映されにくい特徴があります。
また、当社が実施した他県の調査結果と比較すると、静岡県では自然物の漂着量が多い傾向が見られました。
これは、周辺の山林から流出した枝木や植物片等が、降雨に伴って河川を通じて海へ流れ込み、海岸へ漂着していることが一因として考えられます。
このように、漂着ごみの種類や量を定量的に把握することで、従来は見えにくかった海岸ごとの特徴や課題を明確化することができました。
令和7年度静岡県海岸漂着ごみ組成調査業務 報告書(抜粋)
活用価値
調査結果は、海岸清掃の優先順位付けや効率的な回収計画の策定、発生抑制対策の検討などに活用されています。
また、継続的な調査を実施することで、対策の効果検証や経年変化の把握も可能となります。
当社では、海岸漂着ごみ調査の計画立案から、現地調査、分析、可視化までを一貫して実施し、データに基づく海洋ごみ対策を支援しています。
同様の課題をお持ちの自治体・企業の皆様は、お気軽にお問い合わせください。